連載:失敗日記1:スポンジケーキ編

2016-12-15

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昔書いたものなんですが、せっかくのお宝?!なので
少しずつブログで紹介していこうと思います。

それでは、第一弾!
スポンジケーキ編を、お楽しみあれ

失敗日記1:スポンジケーキ編

つねづね、スポンジケーキをふわっと焼くのにいい方法はないかなぁと思案していた管理人。
いろんなレシピを参考に日々精進していたある日。
ふと神からお告げが降った。
「自分の頭で考え、そしてこうどうしなさい。」と…。
そのとき私の脳裏にある考えがひらめいた。
「そうだ!ふわっとしたケーキといえば、シフォンケーキをおいて他にはない!
シフォンケーキのレシピでスポンジケーキを焼いてみよう♪」
おもえばこれが悲劇の始まりだった・・・。

今日も仕事が終わり、私の時間がやってきた。早く考えを実行に移したい管理人。
レシピの紙を片手に「ふんふん♪」と鼻歌まじりで計量を済ませ、卵を泡立て、粉をふるい、ケーキ型に生地を流しいれ、オーブンにいれ、スイッチオン。
このときになっても私はある重大なジジツに気づかず、勝利を確信してやまなかった。
何十分かが経過し、いよいよケーキとご対面!

私ははやる気持ちを抑えきれず、ふたを半ば強引に開いた。
だがそこにあったものは…。
ふくらみが足りず、まさにスポンジケーキというよりはチーズケーキのなりそこないといった感じのケーキだった。

私の頭に疑問符が浮かび上がった。

「なんで?なんでうまくいかなかったんじゃらほほほほ?」
もうすでにろれつが回っていない。
家族に試しに毒見をさせてみた。
みんな一様にせりふはおなじ。
「おいしいチーズケーキだね。」
この一言が私のハートに火を点けた。

「これは、これはチーズケーキじゃない。スポンジケーキなんだああああぁぁぁ!」
だがそんな私の言葉を聞いている者は、もう誰一人おらず、私は「敗北」の2文字をかみしめた。
生まれて何度目かもう忘れてしまったが、私はこのとき決して弱くない屈辱を味わった。
何日かたったある日、あの日のことが忘れられない管理人は、ネットでケーキのレシピの研究をした。

ふとある文字が目に入った。
ある著名なパテイシェのセリフ。
『シフォンケーキはあの型のおかげで熱がうまく伝わり、ふわっとしたケーキになるんですね。
つまりシフォンケーキの型でないとあの柔らかさはでないんですよ。』

がーんがんがんがん。
私の頭の中で鐘が鳴り響いた。
目からウロコが落ちるとはこのことである。
「これでは私のしてきたことはいったい…」

私はその日から心を入れ替えた。
私の楽天的な性格のなせる技である。
「やっぱり思いつきでやったら大概は失敗するんだよね。
これを機にちゃんと調べた上でなにごともやろう!」

今日は朝から青空だった。
雀がちゅんちゅんと泣き、私の門出を祝ってくれた。
「給料が上がってくれれば…」などとほざきつつ、
「失敗は成功の母。明日は明日の風が吹くさ。」
そうつぶやいた。

いつしか時は過ぎ去っていく。
そしてあの屈辱を忘れ去り、また私は繰り返すのだ。
決して人には言えない、おろかな過ちを……。
to be continued……

大して面白くもないですが、記念に。
でも、今はシフォンケーキのレシピで焼けちゃうんですよね。
良い時代になったものです。